本日は、漢字の宿題の取り組み方についてお話してみようと思います。今回は小学6年生をイメージしておりますので、小学校で出てくる漢字1026字を一度は習っている(ドリルなどで見たことがあり知っている)ことを前提とさせていただきます。
どの塾に通われていても、宿題の中に漢字の問題があり、次の授業での小テストや復習テストで確認をされるというパターンが多いのではないでしょうか。ここでいつもお子様が半分以上間違えてこられるという場合は要注意です!さらに、「宿題はちゃんとそれなりの時間をかけて取り組んでいるはずなのに…」という方は必ず漢字の学習方法(宿題の取り組み方)の改善が必要です。
漢字で上記のような問題が起きてしまっている場合、社会や理科の暗記分野でもかなり苦労する可能性があります。中学入試までの限りある時間をうまく使うためにも、知識系単元の正しい学習法を身につけさせてあげて下さい。これは中学入試だけではなく、その後の学校での試験や大学入試など将来にも役立つ力になっていきます。
それでは、具体的に漢字の宿題の取り組み方についてご説明していこうと思いますが、まずは「このやり方はダメ!」というパターンを紹介しようと思います。
- やりっぱなしで、丸つけができていない
- 間違ったものを、直しとして繰り返しノートや紙に書いている
①は実は最悪の取り組み方です…。サボって取り組まなかった子の方がましだった、ということにもなりかねない非常に危険な取り組み方ですので、丸つけは必ず(できれば自分で正しい答えを書くところまで)取り組ませてあげるようにしてください。「なんで取り組んでいるのに、サボった子より悪くなってしまうなんてことがあるの?!」と思われるかもしれませんが、その答えは明確です。間違った字や形を書いてしまっている場合、その間違いを覚える作業をしてしまっているからです。せっかく頑張って宿題をしたのに、丸つけまでやらなかったが故に、すべて答えを丸写ししている子よりも悪い点数になってしまってはかわいそうですので、漢字の解答はなるべくお子さんが自由に見られる環境にしてあげてください。
②のやり方は、学校などでも課されることが多いので、「え?!ダメなの?」と思われる方も多いのではないでしょうか。初めて習った漢字の形を覚えるときなどは、この方法が有効ですし、最初は何回も書いて形を覚えなくてはなりません。しかし、既に習ったことがある漢字や熟語が問題として出てきて、それを間違ってしまった時のやり直しとして繰り返し書くという方法はオススメできません。なぜなら、丸つけで答えを確認したときに「あー、この漢字が正解か。また書けなかったな…」と確認するだけで十分だからです。その後、紙にその漢字を10回書いたとしても、もう知っている漢字を何度も書いているに過ぎませんので、新たに覚えられることは何もないのですね。
それでは、どのような取り組み方がよいのでしょうか。オススメの方法を紹介いたします。
- まずは答えを見ずにどんどん解く。(1問20秒くらいが目安)
- すぐに丸つけをして、正しい答えを確認する。(確認して答えを一回書き写す)
- 書けなかった漢字の問題番号にチェックを入れる。
- ③でチェックが入っている問題だけ、1時間後、24時間後、テストの直前に解きなおす
この方法が、覚えるための正しい方法です。④については個人差がありますので、暗記が苦手な人は間隔を短くして4回、5回と繰り返して下さい。「これだけ繰り返してやっとテストで書けるようになるんだ!」とご本人さんが実感することも非常に大切なことですし、一度それに気づいてしまえば今後の学習に役立て、効率を飛躍的に上げることもできます。
また、①~③にあまり多くの時間をかけないこともポイントです。分からない漢字で何分も止まってしまうので、漢字の宿題に時間がかかり、苦痛に感じるので「やりたくない…」と思ってしまうお子さんはとても多いです。分からない漢字は、おそらく考えても分かりません。さらに、試験本番で漢字の問題1題に与えられる時間は20秒ほどです。つまり、考え込んでしまった時点で負け(本来、他の問題に使うべき時間を消費してしまっているので)ということです。宿題でも、すぐに答えが思いつかない漢字はどんどん飛ばして、答え合わせの時に確認する、という方法が時間も有効に使え、苦痛も感じない学習方法です。
是非、この方法を習慣づけて、暗記系単元の学習に役立ててください!「やり方を変えるように言っても、なかなか変えてくれなくて…」というご相談もよく受けます。講師から指導としてオススメされる方がすんなり受け入れられることもありますので、その際はお気軽にご相談ください。その他、国語のお勉強方法のご相談も受け付けておりますので、無料教育相談・体験授業をご活用下さいませ。
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